
蓮! 壁!! 関係なかった!!!
粒子加速器で蓮を待ち構えていた遊矢。
そこに突如として現れる蓮。
「姿を隠していたのが、急に現れるとは…。私を呼んだのだろう?」
「まぁね。君が強敵だってのはわかってたから、こっちも色々準備が必要だったんだ」
「粒子加速器とは面白いコースを選んだな。榊遊矢、君が私の相手をするのか?」
もちろん今回のデュエルの相手は――。

「俺だ!!」
遊矢を押しのけて現れたのは、ユーゴ。
しかも遊矢を脳裏の奥に置いてくる仕打ち。
これでは遊矢は外でのデュエルの様子もわからない。
というのも、遊矢には自分たちの話を聞かれたくないというユーゴの思い故。
そしてユーゴと蓮がスタートラインに。
柚子はDホイールを使ってのアクションデュエルに、危険だからと反対。
「男には命をかけて戦わなきゃならない時がある」
ユーゴの主張も、柚子は全然わからないとバッサリ。
とはいえ、いずれにしろ、蓮との決着をつけなければならない。
蓮を倒さなければ、遊矢も危険だから。
だからこそ、ユーゴは遊矢を守るために戦う。
ユートと蓮はDホイールに乗り、エンジンをふかし、もうスタートを待つばかり。

そんな二人の前に立ちはだかる柚子だが、二人はもういつスタートしてもおかしくない。
流石の柚子もその迫力、そして二人の本気っぷりに、引き気味。
「ひぃぃぃ! チョット! 私を轢き殺す気!?」
その柚子の様子に、ユーゴは、彼女がじゃがんだらスタートだと。
蓮もそれに快諾。

そして二人の迫力に負けた柚子が、もう無理としゃがみ込んだところでスタート。
このライディング・デュエルをモニターで見守るイヴとアイザック。
そして二人は赤馬零児もどこかで見ているはずだから、それを探知してその居場所を突き止めようと動く。
そして始まったライディング・デュエル。
自分の時代の最先端マシンを引っ張り出してきた蓮。
その性能を駆使して、スタートダッシュに成功する。
先行を取り、最初のA・カードもゲット。
もっとも彼はこのA・カードに限らず、全てのA・カードを取るつもり。
蓮のこのマシンの加速はユーゴの想像以上のもの。

このマシンの性能差はいかんともしがたい。
「悪く思わないでくれよ。EVEのために渡しもこのデュエルに負けるわけにはいかない!」
蓮は手札の『白鱓』を墓地に送って、『白棘鱏』を特殊召喚。
このカードは手札のホワイト・モンスターを墓地に送って特殊召喚できるレベル4モンスター。
更に蓮は魔法『白の水鏡』を発動。
墓地のホワイトモンスターをSSし、デッキから同名カードをサーチ。
この効果で墓地の『白鱓』を特殊召喚し、ハンドに加えた『白鱓』を通常召喚。
さらに墓地からSSされた『白鱓』の効果でチューナーモンスターとして、輪廻シンクロのスタート。
「私はレベル4の『白棘鱏』とレベル2の『白鱓』にレベル2の『白鱓』をチューニング!! 深淵に眠る大いなる勇魚! 生と死を巡る大海原に目覚めよ!!」

――シンクロ召喚!!! 白闘気巨鯨!!!
早速前回のデュエルでのエースモンスターを出してきた蓮。
さらに手札から永続魔法『白の救済』を発動。
1ターンに一度墓地の『ホワイト』モンスターを手札に加える。
この効果で『白鱓』をハンドに加えて、エンド。
そして予想通りこのデュエルを見ている零児。
ユーゴのターン。
ユーゴはアクセル全開で壁走り。
そこから斜面を下る勢いを利用し加速。
しかし、それだけでは蓮は抜けない。
蓮はただ加速するだけで、ユーゴの追撃を躱す。
そして2枚目のA・カードもゲット。
このデュエルを観戦するユーリとユート。
(どうにもユーゴには不利なようですね)
(だがユーゴのデュエルにはそんなものを跳ね返す爆発力がある)
(それは分かっていますが…。ユーゴの心配が現実にならなければいいのですが。我々の力は薄れつつある…)
(……)
「アクション・カードが手に入らなくても、俺は絶対にこのデュエルに勝つ!!」
スケール1の『SRビーダマン』とスケール6の『SRヘキサソーサー』をセッティング。

「揺れろ運命の振り子!! ペンデュラム召喚!!」
『SRパッシングライダー』と『SRドミノバタフライ』をP召喚。
そこからシンクロに繋げる。
「俺はレベル5の『SRパッシングライダー』にレベル2の『SRドミノバタフライ』をチューニング!! 輝く翼、神速となり天地を照らせ!!」

――現れろ! シンクロ召喚!!
『クリアウィング・ファスト・ドラゴン!!!』
そして早速効果発動。
『巨鯨』の効果を無効にして、攻撃力を0に。
そしてそのまま『巨鯨』に攻撃。
しかし、ここまでは蓮の読み通り。
というわけで伏せてあった永続罠『白の仲裁』を発動。
このカードは手札の『ホワイト』モンスターを墓地に送り、相手フィールドのモンスターを全て守備表示にする。
ここで蓮は手札の『白鱓』を切って、『クリアウリング』を守備表示に。
「ここまでは前哨戦! お前なら『クリアウィング』の効果を跳ね返してくる事は俺も読んでいたぜ!」
というわけでユーゴはPゾーンの『SRビーダマシーン』のペンデュラム効果を発動。
お互いのターンに一度、自分フィールドの守備モンスター一体を攻撃表示にできる。
これで『クリアウィング』は再び攻撃表示ということで、改めて『巨鯨』に攻撃。
蓮はここでA・カード『フルカウル』を発動。
バトルおよび効果ダメージを半分にする。

これで蓮は『巨鯨』を破壊されたものの、ダメージは半分。
ライフ4000から2750までの減少にとどめる。
更に『巨鯨』の効果。
破壊され墓地に置かれた時、自分の墓地の『ホワイト』モンスター一体を除外し、このカードを特殊召喚。
というわけで、墓地の『棘鱏』を除外し、『巨鯨』を復活。
さらにSSした時の効果も発動。
相手フィールドのモンスターを全破壊。
これはユーゴも許さない。
『SRビーダマシーン』の更なるP効果。
先ほどの効果で攻撃表示になった『クリアウィング』はこのターン戦闘および効果で破壊されない。
これで『クリアウィング』の破壊を防ぎ、カードを一枚伏せてエンド。

一方その頃、自身の記憶の奥へと取り残されてしまった遊矢。
そこで思わぬものを見つけ――というところで次回につづく。
いよいよ始まる遊矢と蓮のデュエル――と思いきや、ユーゴvs蓮の再戦。
これまでの流れを考えれば、途中でユーゴが脱落ってな雰囲気があるのですが、如何せん肝心の遊矢が記憶の奥底深くに置き去り。
急にバトンを渡されても、それまでのデュエルの流れが分からなければ、引き継ぎも難しいかと思いますが……。
どうなるのかなぁと。
遊矢もユーゴから蓮戦に当たり輪廻シンクロについては説明を受けているでしょうが、当然次回出てくるであろう『巨鯨』以降は未知数でしょうし。
あぁ、そう言えば、『白鯨』が『巨鯨』になっていましたね。
『白闘気白鯨』ですと白と白が被っていたためか、わかりませんが。
2巻も重版分では変更されたりするのかなぁと。
余談ですが。
しかし、柚子のライディング・デュエルへの反応がアニメ版と似たような感じで、何だか感慨深いものが。
何だかアニメ版柚子の方がストロングで、Dホイールの前に立ちふさがったままでも不思議はないかなぁと思ったりもしましたが。
個人的には、結局、迫力負けしてしゃがみ込んでしまう、コミック版のこの微妙な人間臭さというかが結構好きだったりするのですが。
しかし、再戦のデュエルは、正直嫌いじゃないんですよね。
お互いにデッキとエース――『クリアウィング』と『巨鯨』の効果を把握しているが故に来る妨害札とその読み合い。
そして何だかんだ認め合うからこそ出る舌戦とかも。
あと気になるのは、今回ユーゴが張ったスケールが1から6。
『クリアウィング』が破壊された場合、P召喚できないスケールなんですけど……。
まぁ、次回張り替えるのか、『クリアウィング』自体がPゾーンに行くのか。
OCGでのP効果はPゾーンからシンクロ召喚できる的な効果ですが、本編とOCGで効果が違うとかザラですからね。
あるいは素直に『クリスタルウィング・ファスト・ドラゴン』的なものがでるのか。
色々と期待したいところですが……。
そして物語的な部分としては、遊矢が自分の記憶の核心に触れるってな雰囲気がありますが。
正直、そろそろその辺の情報の開示は欲しいのですが。
あまりにクリティカル過ぎると、ユーゴだけに限らず、一気にユート、ユーリまで消えてしまうって気もしてしまうんですよね。
こう因縁の相手とデュエル。
その最中に自分のドラゴンを遊矢に託して、消えていくってな流れが今までの予想だったわけですが……。
場合によっては、この蓮戦で大きく流れが変わる可能性まで。
正直、ユート、ユーリには自分のデッキでのデュエルを一度はやってほしいですので、その展開は望んではいないのですが。
いずれにしろ次回、デュエルも物語も大きく動くかもなぁと思うココノイさんなのでした。
Vジャンプ 2017年 05 月号 [雑誌]