フェイトvsクゥィントゥムはフェイトの圧倒的劣勢。
蹴り飛ばされながらも放った石剣乱舞、それも遅いとクゥィントゥムにかわされ、一方的にラッシュ。
「主より世界の守護者として莫大な魔力と戦闘力を与えられていながら、同型の僕に反撃すらままならぬその体たらく・・やはり君は欠陥品のようだね。実力で排除する」
フェイトが一方にボコられている中、のどかが目を覚まし、この状況に疑問符を。
それを夏美がよくわからないと言いつつも何とか説明。
フェイト、クゥィントゥムの雷撃を浴びつつ、思い出すのはラカンとの戦闘での言葉。
『真実? 意味? そんな言葉俺の生にゃあ何の関係もねぇのさ』
『けど楽しかったろ? もっと楽しめや、フェイト』
夏美はフェイトがやられる前に造物主の掟を使って逃げようと。
しかしのどかはその言葉が耳に届かず。
クゥィントゥムはフェイトに止めを。
『轟き渡る雷の神槍(グングナール)』それをフェイトめがけて投擲。
リライト不完全発動を防ぐために姫君と鍵を戻さなければと即座に次のことを考え出すクゥィントゥム。
しかし神槍を受け止めるフェイト。
雷系最大の突貫力を有する魔装兵具を止められたことに驚きを隠せないクゥィントゥム。
ならばと肉弾戦を挑む。
その拳はフェイトの頬を確かに捉える、しかし同時にフェイトの放ったカウンターがクゥィントゥムの顎を的確に捉える。
脳を揺さぶられ、一気に足にきたクゥィントゥム、その一方でフェイトは独り言のように呟く。
「・・J・ラカン、彼の言葉は今もってわからないけれど、君の拳には彼ほどの重さがないのはわかるよ。クゥィントゥム、なぜだ? なぜ君の拳は、こんなにも軽い? ・・僕も、同じ・・ということか?」
何をわからぬことを、と放った拳。
それを右手で捌き、その捌いた右手でクゥィントゥムの左胸に軽く触れる。
そして
「そう・・確かにわからない」
そう言って力を込めると、クゥィントゥムの障壁を破り左半身を吹き飛ばす。
(馬鹿な・・ッ、一撃だと・・!? いくら彼が膂力に優れる「地」属性とはいえ、魔力、多層障壁、基本性能を同じくする僕を一撃で潰すなどということが・・ッ)
そして一撃でクゥィントゥムを撃破したフェイト。
「君は・・答えを持っているのか? ネギ・スプリングフィールド」
そしてフェイトはのどか達の前に。
のどかは即座に最後の鍵に手を伸ばすものの、それより先にフェイトが鍵を自分の手元に引き寄せる。
その上で、お姫様を渡せと、のどかに迫る。
でものどかは、そんなフェイトに一歩も退かず、なぜ仲間割れをして自分達を助けてくれたのかと問う。
助けたつもりはないというフェイト、でものどかは「あなたの行動は矛盾しています」と。
「・・うるさい女だ。やはり君はどこかですっかり石にしておくべきだった。・・・・勘違いだよ。計画は完遂する、この僕の手でね」
一方、魔法世界に行けなかったあやか達は麻帆良への帰路のネギジェットの中。
長旅ながら疲れは見せず、はしゃぐ面々が多数。
しかし、そんな中、ジェットの中でも光輝く世界樹が目撃可能となっていて。
そして学園では既に生徒達もその異常に気づきつつも、興味本位で写メを撮ったりするのみ。
事態の大きさに気づかず。
しかしそんな事態に気づき、スキ間から漏れ出す魔力でこれほどの輝き、暴発したら学園まるごと吹き飛ぶと廃墟生活になる可能性も考慮し嘆息するエヴァ。
現実世界では手の出しようがない、そんな中、弟子は何をやっているのかと。
まぁ、ネギには荷が重いと言うものの、その発言を否定する人物が。
それはザジ。
「彼の手は、かつての父の背に届かんとしています」
ザジが向こうの様子がわかるのは、彼女の姉を通してネギ達が見えているため。
そしてザジから、ネギが魔法世界の命運をかけて最後の戦いに望むところだという話を聞くエヴァ。
「くっくっくっ・・、それはそれは。可愛い弟子を旅に出した甲斐があったようだな」
「御主人ノ廃墟生活モカカッテルシナ」
というところで次回に続く。
フェイト復活――というよりは覚醒。
この辺は正直言って完全に予想の範疇、というかこれ以外の展開は考えられなかった。
ラカンの台詞が活きてくるというところまで含めて……もいいのかな?
僕が初登場でアーウェルンクスシリーズを過小評価したのは、この辺が理由の一つでしたし。
うん。
予想の範囲内ですが、僕はこういう展開は大好きなので、大歓迎でした。
しかしクゥァルトゥムを一撃粉砕したネギと同じくクゥィントゥムを一撃粉砕したフェイト。
実力は伯仲か?
いよいよ迎える最終決戦が楽しみになってきました。
もう少し書きたいこともあるのですが、書いている時間があるか微妙。
時間があれば加筆したいのですが……。
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