ビーチで出会ったマーシャ。
そこで、ビーチテニスでの勝負を挑まれたエーちゃん。
いきなりの提案に、戸惑うエーちゃん。
さらに、澤さんも今は皆、練習中だと。
でも、ルールはテニスと変わらないため、選手なら簡単にできると思うとも言う。
そう聞いたエーちゃんは、足腰や体幹も鍛えられるとなると、やってみたいと考えるものの、敦士さんが休憩はあと5分と。
エーちゃん、是非やりたいと本音で言うものの、練習に戻るためにマーシャの提案は断ることに。
ショックでしゅんとしてしまうマーシャ。
するとアレックスが、「マーシャを悲しませないでくれないか?」とエーちゃんの肩をがっしり。
そんなアレックスのシスコンパワーにたじたじのエーちゃんを余所に、マーシャに声をかける神田。
こちらはあっさり振られることに。
ならばと次のオフにまたということに。
澤さんは今週いっぱいいるため、いつでも相手ができるのだと。
それを聞いたエーちゃんは、土曜日の午後という約束をして、練習に戻る。
その日はもう足腰どころではなく、頭や目、身体全体が悲鳴を上げていたエーちゃん。
その後も毎日やるべき新しい練習が多々あり、それは自分に足りないものが多いからだと実感。
しかも、それらの練習は漫然とこなせばいいものではなく、集中して身につけて、実戦で活かせなければ意味がない。
そしてその合間にスタップとしての仕事が。
そんな毎日が続くエーちゃん。
さすがに疲労の色が。
敦士さんも、オーバーワークを心配して声を掛けてくるが、エーちゃんは平気だと。
「早く強くなりたくて、焦るのはわかるけど・・・・。俺もコーチの端くれとして言わせてもらうと、『何かをしなきゃ』って義務感になると、練習の効率は下がることもあるんだからね。練習は have to(しなければならない) じゃなくて、want to (したい)にしていかなきゃ」
その言葉で青井コーチの言葉を思い出したエーちゃん。
それも取り入れなきゃと、さらにやらなきゃを詰め込むことになり、敦士さんに突っこまれることに。
敦士さんもこのエーちゃんの頑張りを効率よく実力に結び付ける方法を考えるものの、咄嗟に思い浮かぶものでもない。
とりあえず、オフの予定を尋ね、マーシャとのビーチテニス勝負のことを知り、それがいい休養になればいいと。
マーシャの性格と勢いからそれは難しいと考えつつも。
とはいえ、疲れているエーちゃんが無理をしないよう、敦士さんも同行することに。
そして迎えた約束の土曜日。
そこには、マーシャと澤さん。そしてなぜかアレックス、更に神田まで。
「あのね、俺はついこの前まで男子校の寮生活なの。オフの日に女子と遊べる機会を逃すわけないでしょ? わかる・・・・? わかんないかなー、彼女がいる奴には」
という理由で神田も参戦。
早速やるき満々のマーシャだが、その前に、澤さんが簡単にルールを説明。
カウントはテニスと同じ4ポイントで1ゲーム。
6ゲームで1セットとなる。
サーブは1本のみでネットインでも続行、そしてコートならならどこに入れてもOKというもの。
しかし球は下に落としてはダメというボレーボレーの勝負だということ。
ボレーとなると反射神経の勝負、ならばエーちゃんの得意分野、しかも目がいいというのは証明され、更に自信を深めている。
意気込むエーちゃんに、澤さんが最後に一言。
「あと基本、ビーチテニスは二人組でやるからね。とりあえず誰かと組んで、試合やってみようか」
とうわけで、まさかのエーちゃん&神田のダブルスが成立。
エーちゃんにとっては不慣れな、しかも即席のダブルス。
マーシャのサーブに揃って反応してしまい、間を抜かれてしまう
動きはテニスのもの。
しかし地面が砂のため安定しない。
するとエーちゃんが、厳しい球にも反応し、チャンスボールを上げてしまう。
すると、マーシャのスマッシュを顔面で受けることに。
その一撃に盛大に転んでしまうエーちゃんだが、球も地面の柔らかいため、痛みはない。
それがわかると、すぐに次お願いしますと、試合再開。
流石に無理な球は神田に任せるものの、自分でも届きそうな球は下が砂ということもあり、強引でも飛び込もうとする。
すると、神田も取りにきていたため、巻き込み転倒。
「ちょっとー・・・・。さっきから俺がいること、忘れてません!?」
と言われる始末。
だが、そんな神田の様子も無視して、エーちゃんはビーチテニスに夢中に。
(テニスより、相手との距離が近いから反射が鍛えられそうだし、地面が柔らかい砂だからバランス感覚も脚力も鍛えられるし・・・・、おまけに怪我をしにくいから思い切った発想でプレーできる・・・・。球を打つ感覚も気持ちいいし・・これ・・、面白いぞ・・!!)
一方の神田も、このビーチテニスが以前鹿梅でやったミニゲームに似ていると、コツを掴みだす。
そしてエーちゃんは、思いきり飛び込んでのスーパーショットを決め、手ごたえを掴む。
そんな二人の様子を見て、澤さんも二人とも只者ではないと評価。
それでも最後はマーシャが決め、第1ゲームは取られてしまう。
すると、ネットの下を通り、チェンジコート。
そしてビーチテニスではその際に、ハイタッチするのがマナーだと説明される。
「丸尾君はすごく反応がいいね」
「ありがとうございます!」
「サワとお兄ちゃんが認めても、私はまだ認めてないからね」
「え?」
ハイタッチの際に交わされる会話。
「そこまで認めた覚えはないぞ・・・・」
そしてそんな様子を見て、シスコン力を爆発させるアレックス。
(これ・・丸尾くんの練習にいいかも)
と感じる敦士さん――というところで次回<#275 好き>につづく。

マーシャだ!?
マーシャだ??
マーシャだぁ――ッ!!!
前回もやりましたけど、休載で一週間があいたので、またやりたくなってしまったのですよ。
ってのはさて置いて。
やはりいい感じで、テンパってしまっているエーちゃん。
これを考えると、うまい具合にエーちゃんをコントロールしていた青井コーチは本当に優秀……というか、エーちゃんのことを本当に考えてコーチしていたんだなぁって思います。
煮詰まって煮詰まって、どうにもならなくなるエーちゃん。
でもこのビーチテニスで、うまい具合に気分転換になり、更にはうまく実力向上への足掛かりになりそうな雰囲気です。
面白いぞって時の表情なんかは、本当にもう。
こうまで楽しめそうってのは、エーちゃんにとってはいい傾向なのでしょう。
澤さんがいるのはあと僅か。
マーシャがエーちゃんの練習パートーに的な展開があるのか?
あとは、シスコン力が上がっているアレックス。
これはもう、妹が欲しければ俺を倒していけと言わんばかりの勢いです。
それ以上に、マーシャがエーちゃんのことをライバル視しているのが面白いんですよね。
再開早々に勝負を挑んで、できないとなるとしゅんとして、いざ勝負となるとルールの説明する暇も与えず始めようとして、「サワとお兄ちゃんが認めても、私はまだ認めてないからね」ですから。
この流れが僕的にドストライクです。
そして次回タイトルが<好き>。
これは誰が、誰を、あるいは何をっていう話なんですかね。
ちょっと期待が膨らみます。
ベイビーステップ(28) (少年マガジンコミックス)