巻頭カラーです。
そして鬼気迫るタクマさんの図という。
絶対絶命と追い込まれたエーちゃん。
このゲームが最後になるかもしれないなら、どうすると考えを巡らす。
少しでもできることはやると、今まで通り情報を信じてサーブを読み、その上で、来る可能性が高い方へ一歩寄る。
今回はワイドへ一歩。
定位置を変えてきたのはタクマさんにも一目瞭然。
エーちゃんらしい小細工だと感じつつも、タクマさんはファーストサーブを修正しながらポイントできれば結果はついてくると、そちらを優先。
エーちゃんはリターンに合わせて三歩前へ、その上で、逆へのケアも忘れない。
実際にタクマさんのサーブは逆のセンターへ。
エーちゃんも必死に身体を伸ばすが、フレームに当てるのが精一杯。
が、このサーブはフォルト。
タクマさんのフラットサーブのタイミングはまだ若干ズレている。
エーちゃんは、タクマさんのサーブの速度が落ちたままだということで、ここをチャンスとする。
セカンドに対して、より積極的に動く。
すると今度はワイドへのスピン。
エーちゃんもタイミングを合わせて返すものの、ネットに弾かれ、そのままエーちゃんのコートに返ってきてしまう。
これで15-0。
タクマさんのサーブは球威が落ちたもののいいサーブ。
回転が強くて安定感がある。
それでもファーストサーブの確率が下がっている今がチャンス。
リードされていて15-0の時はワイドが多めという情報を元に、ほんの少しワイドにより、プレッシャーをかける。
タクマさん、また定位置が変わったことを若干気にしながらも、自分の修正を優先。
80%の球威で球種全てを確認する。
入りやすいスライスから順にスピン、フラットと。
それでも守備的にならないよう、徹底して攻撃的に。
スライスでセンター。
これにエーちゃんは何とか反応、しかし、前に詰めていたタクマさんはこれをボレーで一撃。
30-0とする。
鮮やかなサーブ&ボレーで、勝利まであと2ポイント。
まだあきらめないエーちゃん。
今度はワイドへ1歩。
このゲームに入ってからタクマさんは、オープンコートの方を狙ってきている。
そうなるとセンター狙い。
実際にタクマさんの狙いはセンターへのスピン。
しかし、これはネットにかかり、フォルト。
エーちゃんの読みが当たり、しかもセカンドサーブになる。
(スピンはファーストだと、回転が掛かりすぎてる・・・・。入れようとしすぎないで、スイングはやや大きめに修正・・。少しのズレだ。入れようとも決めようともしすぎないで、美調節でいい。セカンドはさっき決まったスピン・・)
先ほどセカンドを決めたのはワイドだったため、次はセンター予測。
しかし、ここはまたしてもワイドに強いスピン。
しかも外に跳ねる。
精一杯腕を伸ばし、ラケットに当てるエーちゃん。
すると前へ詰めていたタクマさんを抜く絶妙のショットとなり、ラインギリギリへと入るラッキーショット。
ラッキーではあるが、エーちゃんがタクマさんの球威を落とさせているからこそ起こった幸運。
そこで諭吉はこの定位置を変える効果を青井コーチに質問。
青井コーチもタクマさんがよく打つ方に少し寄ったシフトだろうから、、普段の逆を打たされている分、多少の効果はあると。
とはいえ、リスクが高い割に、即効性はない。
もう他に策がないのだろうと。
それでもタクマさんの連続ファーストミス。
エーちゃんは効果はあると信じ、続ける。
ここでタクマさんのサーブ。
ワイドへのフラットはネットにかすり、レット。
打ち直しとなる。
なかなか調整しても入らない。
諭吉はタクマさんはエーちゃんがリスクを負ってるぶん安全策でいけばいいと思うが、青井コーチは、そんな状況ではないと。
エーちゃんは第1セットの頭から、返せなかったもののタクマさんのサーブに反応し触り続けた。
それは『少しでも甘くなったら返す』というプレッシャーを与え続けたということ。
それがあったからこそ、タクマさんも重圧と調子よさがいいバランスとなり、最速サーブが生まれた。
そして絶好調のピークを過ぎた今、エーちゃんが更に強くプレッシャーを掛け続けている。
そうなるとキープすれば勝ちとはいえ、安全にいける状況でもないとタクマあんは考えていると。
そしてタクマさん、182キロのサーブをセンターへ。
スピンでファーストサーブが入ってきたが、この球威なら返せるとリターンダッシュにかける。
一方サービスダッシュで勝負に懸けていたタクマさんはダウンザラインで一気に決めようとするが、エーちゃんは必死に飛びつき、返す。
ここでボレーをオープンコートに決めようとしたタクマさんがミス。
ネットに引っかけて、30-30となる。
エーちゃんがさすがのしぶとさを見せる。
この状況で、エーちゃんは1歩ワイド側へ。
タクマさん、スライスはまあまあ、スピンはいいと判断。
崩れているのはフラットだけだと。
とはいえ、エーちゃん相手にスピンだけでというのは、一番やってはいけないこと。
だかこそ、ここでフラットを修正し、一気に勝負を決めようとする。
220キロのワイドへのフラット。
これを読んでいたエーちゃん、タクマさんの足元へ、強いリターン。
フラットをまともに返された、だからって何だと、前に出て決めようとするタクマさん。
それでもリターンでうまく優位に立てたエーちゃん。
タクマさんのボレーが少し甘くなった所を、フォアで叩く。
するとタクマさんは、その球に飛びつく。
その上で、ラケットの面を上手くコントロールし、ネット際に落とす。
これで40-30。
いよいよマッチポイントを迎えてしまう――というところで次回<#335 限界>につづく。
最高の展開でキープした後の、リターンゲーム。
ここを取らなければ負けという重圧の中で、いい感じに展開しつつもマッチポイント。
本当にギリギリの展開ですね。
タクマさんのサーブも完璧な状態ではない。
エーちゃんの目も慣れてきている。
可能性がないわけではないですよね。
デュースにさえ持ち込めば、可能性はあるかと。
でも、次回サブタイが限界。
何か、物凄く不安になります。
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