次なる戦いへ!

えっと350回直前巻頭カラーってことですかね。
敗戦してしまったため、観戦に会場にやってきた荒谷。
そんな荒谷に声をかける人物が。

それはエーちゃんがタクマさん撃破のニュースを知り、学校をサボって観戦に来た宮川。
一方で昨日負けてしまった荒谷。
エーちゃんとタクマさんとの試合を観ずに帰ってしまい、後悔。
今まで自分が勝ったことのないタクマさんにどう勝ったのか。
そして話題はいつプロ転向かという話に。
荒谷の場合は順調なら高校卒業後すぐ。
早くても4月以降。
あと5か月の間に、海外遠征で実績をあげたりとやるべきことは山積み。
エーちゃんのコートでは練習が開始。
エーちゃんは調べて分かった種村さんの情報を整理。
今大会第9シードの津田沼さんに勝っての3回戦。
19歳でプロ転向してすぐ渡米。
しかし21で帰国するまでめぼしい戦績はなし。
しかし、帰国後すぐフューチャーズで優勝、チャレンジャーでも活躍。
日本ランキグを22位まで上げてきた。
帰ってきたら途端に開花したのかも、そしてプレースタイルもまだ不明。
柔らかい身体を活かしたシャープなスイング、しかも重い体重を乗せての球は非常に重い。
しかし、その体系は現代のスピード重視のテニスに逆行しているとしか思えない。
が、脚力に難があって、ここまで勝てるはずはないということで、なるべく先入観を持たずに、しっかり見て判断をする。
そして戦いながら情報を集め、一歩ずつ着実に勝利を目指す。
その頃、神田と門馬さんはコートに入る。
そこで門馬さんから神田に話しかける。
「ガキの頃から何度か会ってるよな・・・・」
「あ、はい。覚えてて頂けてたなら光栄です」

「丸尾・・くんとは仲いいのか?」
「――。知り合いです」
ということで、トップでも気になるのはエーちゃんなのかと問いただす神田。
すると門馬さんも下らないことを聞いたと。
その上で、神田のこともずっと前から注目していたと。
またその頃、難波江と有野さんも練習中。
その間にも難波江は有野さんの情報、そして評価を再確認。
日本7位の第6シード、フォアハンドに絶対的自信を持つオールラウンダー。
日本最高レベルをAとした場合攻撃力はA、守備力はB。
極端にフォアハンドに依存するスタイルで、難波江の『テニスは能力値に差があるより平均的である方が強い』というオールA理論を実証するにはうってつけの相手だと。
フォアハンド多用ということで、難波江のサーブは当然バック側狙い。
それを一発目は有野さんはネットにひっかけ15-0。

すると今度のサーブ、有野さんは素早く回り込んでのフォアでリターンエースを決め返す。
これで15-15とする。
有野さんの回り込む動きは難波江の予想よりも速い。
そして有野さんもバック側狙いが返された後はどう来るんだと。
また神田と門馬さんの試合もいざ始まったら、ラリーの応酬が続く。
神田は門馬さんの懐の深さ、いくら振り回しても軸がブレない点に苦戦。
しかし、長期戦は覚悟の上。
そんな膠着状態の中でも、見極めて先手を打つ。
コントロールし隅を狙ったエッグボールも難なく返され、思わず舌打ちする神田。
一方でこのラリーで門馬さんは神田を再評価。
(死闘を覚悟しながら先制攻撃。この若さでこのテニス・・・・。大したもんだ。さすが伝統校鹿梅工業の血脈・・。
団体戦で、より力を発揮するスタイル。国別対抗戦で活きる・・・・。
となれば・・・・、日本のために全身全霊で叩き潰す!)
荒谷と宮川がエーちゃんの試合コートにたどり着いたのは、ちょうど試合が始まるタイミング。
最初からブレイク一本目と意気込むエーちゃん。
すると種村さんのサーブ。

柔らかい身体を活かしての、反り。
そこから繰り出されるサーブは速くて、強烈。
センターへのサーブ。
エーちゃんはラケットを伸ばすが、ガットに当てるのが精一杯。
返った球は大きくアウトとなり、15-0。
身体のあらゆる部分がしなるからこそのサーブ。
そのため見かけよりもインパクトは遅く、球は速く伸びる。
このタイミングを頭に入れての2球目。
今度はワイドへのサーブ。
先ほどは当てるのが精一杯でアウトになったが、今度は普通に好リターンを返すエーちゃん。
これには逆に種村さんが驚かされることに。
エーちゃん、最初のリターンゲームは強気で攻めつつ、相手を伺う。
ということで、まずはオープンコートに直球強打。

これに種村さん、反応しつつも、足を止め、追わず。
15-15となる。
(追わなかった・・・・。諦めるには判断が早くないか? 知りたかったあの体型での脚力がわからなかった)
そして予想外の早さでタイミングを合わせてきたエーちゃんに、さすがタクマさんのサーブに勝ったリターンだと。
そしてまた、エーちゃんのコントロール、そしてその一方でのテニス歴の短さにも舌を巻く。
が、先ほどよりも追いつけそうなタイミングでのクロス。

これには難なく追いつき、普通なら体勢を崩すような遠い打点の球を強打してくる。
この体型でここまで勝ち抜いてきた種村さん、やはり只者ではない――というところで次回<#350 特化>につづく。
うん、まぁ、荒谷がエーちゃんとタクマさんとの試合を観なかったのは、意外でもあり、納得もできるといったところ。
本人が山口選手に勝っていれば絶対に見たんでしょうけどね。
気になる対戦カードでしょうし。
緒方と違って行方不明ではなく、家に帰っていたと。
そして、サブタイ通りに、それぞれ同時進行する試合。
このまま同時進行が続く――わけではなく、後は終盤にまたちょろっと場面が移る程度でしょうね。
どの試合も気になるところではありますが。
そしてさり気にエーちゃんが気になっている風の門馬さん。
まぁ、気にかけていたタクマさんを破った新星ですからね。
そして過去ライバルであったであろう青井コーチーの教え子ですからね。
色々と気になる存在でしょう。
この辺は色々と物語に絡むのか、絡まないのか。
エーちゃんが門馬さんと当たるとしたら、準決。
この種村さんに勝ったとしても、もう一度勝たなきゃいけないですし、対戦は流石に厳しいかもしれませんからね。
そしてその種村さん。
身体の柔らかさを上手く活かした、プレーで、球際の見極めがあっさりしている程度しかまだ分かりせんね。
とはいえ、簡単に勝たせてくれる相手ではないと思いますが。
それでも今のエーちゃんなら何か勝てる気がします。
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