
ゲートを抜けてると、そこは…。
異世界でした!
EVEに示された道順を辿り、ゲートを抜けた遊矢とユート。
「ここってどこだ?」
(奇妙な感じがする。ここはまさか時空の狭間…。
あの渦は別な時空に続いているのでは)
「いいっ!? そんな凄いことなの!?
あの渦の向こうって、どうなってんだろ、見てみたいな~!」
(のんきな事を言ってる場合か!)
二人で、そんな事を言い合っていると、

突如として現れる、EVE。
「君がEVE!」
「やってきましたね、榊遊矢」
「君がG・O・Dのカードを持っているんだね」
「そう。G・O・Dのカードは私の手にある」
「そのカードのために、蓮・アイザック・素良…。君の仲間はみんな犠牲になった」
「…」
「そこまでの価値が、そのカードにあるの?」
「もし失われた時間にしか幸福がないとしたら、私達はG・O・Dの力にすがるしかないのです」
遊矢とEVEの舌戦は平行線を辿る。

「愛する者を失う。
それがどれほど辛いことなのか、それはオレにもわかるつもりだよ」
目を伏せ、そう言う遊矢。
その遊矢の言葉と表情に、何かを感じ取ったユート。
「でもG・O・Dの力で君たちがやっていることは、許されることじゃない。時空を捻じ曲げ、個人的な幸せだけを求めるなんて」
「問題はないはずです。G・O・Dが契約者の時間を巻き戻したとしても、その偉大な力に周囲の人間は誰も気づかないのですから」
「少なくともオレは気づいてるよ。何度もやり直す人生に価値なんてないってことくらい」
「本当にそうですか、榊遊矢。世界の幸せとは個人の幸せの上に成り立っている。そう思いませんか?」
「EVE…」
あくまで言葉での説得を試みる遊矢だったが。
(遊矢、話しても無駄だ)
ユートが止める。
(彼女の心はそう考えなければならないほどに、傷ついている。G・O・Dはそんな心に呪いのように取り憑いたのだ)
「呪いを解くには、彼女からG・O・Dのカードを奪うしかないってことか」
(そういうことだ)
「長かった戦いもここで終わる。あなたの中に眠るアダムの因子を奪い、G・O・Dは真の覚醒を迎える」
「それは、もしオレに勝てればの話だけど!」
平行線を辿った舌戦もいよいよ終わり。
決着はデュエルでつけるしかない。
しかし、この場は、異空間の一本道。
アクションデュエルを行うような場所ではない。
というわけで、通常のデュエルで。
遊矢を心配するユートだったが。

「一番目立つところを誰かに譲れますかっての!
さぁ、行こうか! お楽しみはこれからだ!!」
(全く、お前はいつでもそうだった。だが、危ういと思ったら、すぐに出てくるぞ)
そう言って、ユートも姿を消す。

そして、遊矢とEVEのデュエルが始まる。
先攻は遊矢。

PS2の『EMオッドアイズ・バトラー』とPS8の『EMオッドアイズ・ヴァレット』でPスケールをセッティング。
「揺れろ運命の振り子! 迫りくる時を刻み未来と過去を行き交え!
ペンデュラム召喚!!」

『オッドアイズ・ファントム・ドラゴン』と『EMミス・ディレクター』をP召喚。
『ミス・ディレクター』は自分の場にモンスターがいる時、攻撃対象にならない。
そして守備表示の時、オッドアイズモンスターは、戦闘で破壊されず、戦闘ダメージは0になる。
「なるほど、これであなたのモンスターは破壊もされずダメージも受けない。オッドアイズとエンタメイトで鉄壁のの布陣を張ったというわけですか」
この布陣で遊矢はエンド。
そしてEVEのターン。
EVEはPS1の『神科学ヘル・ゲート』、PS12の『神科学ヘヴン・ゲート』をセッティング。

「運命の振り子よ、揺れるがいい! ペンデュラム召喚!!
現れろ、神科学因子!!」

レベル10の『メルキオール』『カスパール』『バルタザール』の3体のP召喚。
「うっ。(いきなりレベル10のモンスターが三体!)」
「だがここまでは、ただの準備に過ぎない」
『メルキオール』の効果。
一ターンに一度、このカードは融合モンスターの素材の一体にでき、融合魔法を使用せず融合召喚を行える。
『メルキオール』『パルタザール』『カスパール』で融合。
「三つの力、一つとなりし時、時空の彼方より最強魔法を呼び覚ます!
融合召喚!!」

――現れよ、『幻魔帝トリロジーグ』!!
「攻撃力4000! 融合モンスターか!」
「まだよ!」
『バルタザール』の効果。
一ターンに一度、このカードが融合素材となった場合、ライフを半分支払い融合素材モンスターを全て墓地から特殊召喚する。
ライフを2000に減らし、EVEの場には、再び『メルキオール』『バルタザール』『カスパール』が揃う。
さらに『カスパール』の効果。
一ターンに一度このカードのレベルを二つ下げ、このカード以外の自分のモンスターのレベルを1にする。
「私はレベル一の『メルキオール・パルタザール』にレベル8のチューナーモンスター『カスパール』をチューニング!!
集いし願いが新たな時空の扉を開く! シンクロ召喚!! 現れよ!」
――『時械神祖ヴルガータ』!!
そして『バルタザール』の効果。
一ターンに一度、このカードがシンクロ素材になった場合ライフを半分払い、シンクロ素材モンスターを全て墓地から特殊召喚する!
ライフを1000まで減らし、再び場には3体のモンスターが。

「レベル10の『メルキオール』『バルタザール』『カスパール』でオーバーレイ!!
三体のモンスターでオーバーレイ・ネットワークを構築! 現れよ、混沌たる闇の使者!」
――エクシーズ召喚!! 『No.XXインフィニティ・ダークホープ』!!

(融合幻魔! 時械神! ナンバーズ! どれもデュエルモンスターズで伝説級のモンスターだ!)
『ダークホープ』の効果。
自分の場に特殊召喚したモンスター一体を選択し、ターンの終わりにその攻撃力分のライフを回復する。
EVEが選んだのは、ダークホープ。
「このデッキは時空を渡り続けてきた私だからこそ操れる究極のデッキ。私はあなたごときがかなう相手ではありませんよ!」
「確かにこりゃそうかも…。だけど…。ビビるってより、ビビッとくるよ! こんなすげぇデッキ! きっと二度と戦えない気がする!」
「…ならば、あなたがその喜びに浸り、恐怖を感じぬ間に勝負をつけてあげましょう! バトル!」
EVEはATK0の『時械神祖ヴルガータ』で攻撃。
「攻撃力0で攻撃!?」
予想外の攻撃だが。
『ブルガータ』の効果!
このカードは戦闘・効果では破壊されず、戦闘で八セする戦闘ダメージは0になる。
そして更なる効果。
このカードの戦闘が終わった後、ターンの終わりまで相手の場のモンスター全てを除外できる。
「何!? オレの鉄壁の布陣が!」
戦闘破壊へのケアはできていたが、除外は無警戒。
遊矢の場ががら空きに。
「勝負は一瞬でしたね、これで終わりです!」
『トリロジーグ』でダイレクトアタック。
これが通れば、ワンキルが成立となるが。
「だけど!
オレは手札から、スモーク・モスキートの効果を発動!」

このカードは戦闘ダメージを半分にして、手札から特殊召喚される。
そしてバトルを強制終了させる。
これで遊矢は2000ダメージで、EVEの攻撃を耐えることに。
「なんとか持ちこたえましたか。私はこれでターンエンド! そしてこの瞬間、『時械神祖ヴルガータ』の効果で除外されたモンスターがあなたの場に戻ってきます。さらに『インフィニティ・ダークホープ』の効果で私のライフは回復する』
これでEVEのライフは5000に。
これで遊矢の場には、『ファントム・ドラゴン』『スモーク・モスキート』『ミス・ディレクター』の三体。
そして、遊矢のターン。
姿を消していたユートが表に。
(ユート!)
「遊矢! ここは私がしのぐ! その間に、体力を回復し、戦略を練るんだ! 彼女は成り行きのデュエルで勝てる相手じゃない!」
(わかったよ。ここは任せる!)
そして遊矢はユートにこの場を任せて、戦略を練るべく姿を消す。
「私が相手だ」
「現れましたね、榊遊矢のもう一つの人格…。
いや、あなたの正体は…」

「黙れ! それ以上は何も言うな! もし言うというならば、絶対にお前を許しはしない!」
EVEの言葉に、怒りのユートというところで次回につづく。
いよいよ始まりました遊矢とEVEのデュエル。
遊矢の鉄壁の布陣。
実際に面倒な布陣だとは思うのですが……。
思うのですが……。
ただし除外、バウンスには的な?
そしてEVEのデッキは……。
メインのレベル10は、東方の三博士ですか。
まぁ、聖書関連は、詳しいわけではないので、掘り下げはしませんが。
そしてデッキの動きは……。
なんか、アニメのDDの動きを思い出します。
ライフも払うだけ払って、後でしっかり回復していますし。
P召喚からの、融合、シンクロ、エクシーズが並び立つって。
まぁ、出てきたのが歴代のって。
いや、ってか、たぶん、おそらく、まちがいなく。
このEVE嬢、彼女自身はボスではないんですよね。
まぁ、彼女の経験――というか、周回していることを踏まえると、こういう展開もありかなぁとは思いますが……。
しかし、このエクストラから出てきた3体は、Pモンスターなのかなぁ。
EVEのスケールは12ですし。
まぁ、デュエル自体はまだ動き出したばかりですからね。
現状、特に語ることはありません。
強いて言えば。
「遊矢! ここは私がしのぐ! その間に、体力を回復し、戦略を練るんだ! 彼女は成り行きのデュエルで勝てる相手じゃない!」
とかユートが言っちゃていますので、このデュエル、フィニッシャーは遊矢なのかなぁと。
………………………………。
………………………………。
あれ? ユートのラストアタックは存在しないわけですか?
場にはレベルの異なるモンスターが3体。
スケールも普通に貼ってありますが……。
この盤面からユートにどうしろと?
ここから、アンセリオンに繋げるレベル7幻影騎士団とか貰っても、扱いに困るのですが……。
しかし、EVEが語ろうとした、ユート(たち)の正体とは、何ですかね。
よっぽどのことがなければ、引っ張るようなことでもないと思いますので、次回EVEが口にするのではと思いますが。
そして遊矢の。
「愛する者を失う。
それがどれほど辛いことなのか、それはオレにもわかるつもりだよ」
ってのが、これがユートたちに掛かっているとなると、ユートが激昂することにも違和感がでてくるかと。
既に、遊矢の記憶に関しては、ほぼ補完されている。
そういう雰囲気はありますからね。
ユートもそれを感じ取って入るっぽいですし。
ですので、EVEが口にしようとしたことは、かなりヤバめの情報の可能性が高いかもと。
そうすると、このデュエルの決着がつくまで、明かされない可能性も高まりますが。
あるいは、最終回くらいまでお預けの可能性も微レ存?
まぁ、いずれにしろ、次回、ラストになるかもしれないユートの活躍に期待です。
しかし、ユート達の正体かなぁ。
考えられる可能性としては、クローンとか色々とあるのですが……。
蓮というユーゴの子孫がいるわけですしねぇ。
…………むしろ、ユートの正体云々というよりも。
意外と遊矢の正体を疑うべきかのかもしれませんね。
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