(また――この記憶が――――…)
と幼い頃の記憶が蘇りそうな羽衣狐。
「人間のあんたと話をさせてくれ。俺の中の…ありえねぇ記憶のことだ」
(オレと――あんたのこと)
「………かんけい…ない…。千年を転生し続ける妾とは、関係のない話じゃ…!!」
(妾には寄り代の記憶などない――――――――)
と。
その頃、遠野勢、イタク達がリクオの元へ向かおうとしていた。
が、淡島がリクオを守りたい小妖怪をおぶたりしているために気づかれる。
と、そこで京妖怪の足止めをするのは、邪魅。
リクオへの恩義、そしていずれ魑魅魍魎の主となる約束を見届けるため刀を振るう。
竜二は秀元に封印の裏技がないが聞くものの、そんなものはないと。
「あとはオレたちの仕事だ…」
と竜二。
秀元は祢々切丸を届かせるには、リクオ一人で戦わせず必ず陰陽師が協力しなければならないと。
今の羽衣狐はそれでも倒せない妖になってるかもしれないと。
「……オレたちだって、ただ手をこまねいていたわけじゃないさ」
と自信をのぞかせる竜二。
秀元はそれを見物と評価しつつ、羽衣狐の変化にも注目する。
一方、羽衣狐を相手にするリクオ。
黒は鬼纏の直後のため動けず。
リクオの目に見えて力を失って、羽衣狐におされる一方。
それでも攻撃をかわすリクオに羽衣狐は四尾の槍“虎退治”でリクオを柱に串刺し。
「動けぬなら、畏も発動できまい」
身動きの取れなくなったリクオに羽衣狐は「とどめだ」と囁くが、その瞬間、リクオの顔に幼い頃のリクオの幻影が重なり、羽衣狐の人のときの記憶が割れたガラスのように脳裏を過ぎる。
(この“記憶”は――――なぜだ――人の時のことなど消えたはず―…)
と自分の記憶に戸惑う羽衣狐、そのタイミングでゆらの黄泉送葬水包銃が。
その一撃は鉄扇で受ける。
ゆらはその間にリクオを逃がそうとするものの、羽衣狐は破軍使いのゆらに狙いを定め…。
羽衣狐に睨まれて動けなくなったゆら。
そこを襲う京妖怪。
その刃がゆらの首を撥ねようか、というところで助けに入ったのは魔魅流。
「ゆらを守る。ゆらを守る…」
とその京妖怪を殴り飛ばす。
魔魅流の名前を叫ぶ竜二に、
「……わかっている竜二。これが…全ての優先事項。
ゆら……下がってて、ボクが守るから。そうだ……ボクは、そのために……変わったんだ……。“ゆら”を守るためにボクはこうなったんだ…………」
「(魔魅流…)オレたちだって、“破軍”がどれ程重要かわかってた…。(オレではゆらを守れない――。魔魅流、必ずゆらを…守りきれよ…!)」
と竜二。
(羽衣狐の前に祢々切丸と破軍の使い手が…そろった!!)
と秀元。
決着は近い――というところで次回に続く。
竜二の「……オレたちだって、ただ手をこまねいていたわけじゃないさ」ってのは魔魅流のことでいいのかな?
確か禁術か何かを施した結果だったとか、何とか。
この辺小説2巻に書かれているらしいですが、買ったはいいけど積読行きになっているので。
ぬらりひょんの孫 大江戸奴良組始末 (JUMP j BOOKS)
ぬらりひょんの孫 13 (ジャンプコミックス)
以前の感想。
12巻 「鬼太鼓」(第九十六幕~第百三幕) 第百十五幕 「宿敵」+番外編 第百十六幕 「胎動」 第百十七幕 「弐條城へ…!!」 第百十八幕 「サトリと鬼一口」 第百十九幕 「弐條城回廊」 第百二十幕 「輪廻の環」 第百二十一幕 「羅城門」 第百二十二幕 「虚空」 第百二十三幕 「刀閃」 第百二十四幕 「誕生」 第百二十五幕 「罠」 第百二十六幕 「亀裂」 第百二十七幕 「秘められたもの」
スポンサーサイト