第三の書庫

　鳴り響いた銃声。
　それはモーリスが放ったものではなく、ジュリィが放ったもの。
　それにより、モーリスは頭を撃ち抜かれ死亡。

　その後、ネッドの言葉により、疑心暗鬼にならないため、モーリスの銃、そしてジュリィの銃を投げ捨て先に進む。

　だが階段で突如死体となっているネッド。
　その死体を調べようとする一弥を止めるヴィクトリカ。

　そして急いで階段を上り、隠された武器を探し、部屋に隠れる3人。
　そしてそんな3人を追ってきたのは死んだはずのネッド。

　そのネッドを一弥がメリケンサックを使い殴り飛ばし、その間に逃げ出す。
　無線室の目前までやって来た3人。
　そこでヴィクトリカが彼が生きている理由を言語化。

　確かに脈がとまっていたはずのネッド。
　しかしその体勢はあまりに不自然。
　そして差し出したほうの手の脈をテニスボールを使って止めていたのだと。

　無線室に向かうが、そこにネッドが。
　一弥はヴィクトリカを無線室に入れ、ヴィクトリカを助けたいんだと。
　そしてネッドに立ち向かう。
　マウントを取られ、一方的に殴られる一弥。
　でもヴィクトリカを守るため立ち上がる一弥。
　それでもピンチ、というところにやってきて、ネッドに背後からハルバードで一撃をかましたのは、ジュリィ。
　ネッドはそのまま海へ。

　ヴィクトリカは無線で連絡を。
　保護された3人。
　そして美しいものは嫌いじゃないと、海面に映る朝日を見るヴィクトリカ。

　港へ着くと、そこに待っていたのはドリル――じゃなかった名警部ブロワ警部。

　そこで捕まる犯人――ジュリィ。
　取調室で冴えるヴィクトリカの推理。

　最初の自己紹介時点で嘘をついたジュリィ。
　彼女の癖、5歩ごとにターンするのは資産家の娘に相応しくない。
　その上、あの銃を最初から持っていたということ。

　ジュリィの動機、それは<野兎走り>の復讐。
　疑心暗鬼の中、殺し合いが始まり、それでも無線室までたどり着いた5（6）人の子供達。
　生き残ったのはフランス、イタリア、アメリカ、ソヴュール、（瀕死の状態の）アラブ。
　そして猟犬であるイギリス。

　その<野兎走り>は大規模占い。
　その内容は第一次世界大戦の戦果、それを見事に当てたのだと。

　そしてロクサーヌ殺しのメイドも再び捕まった。
　彼女とすれ違うジュリィ。
　彼女は以前にもらったペンダントを彼女に投げ返し――お互いが復讐を遂げたことを知るのだった。


　そして後日談というか、今回のオチ。

　相変わらずヴィクトリカの推理を自分の手柄にしたブロワ警部。
　それをヴィクトリカは「兄は俗物だからな……」と。

　ということで、ヴィクトリカとグレヴィールは腹違いの兄妹である事実が判明。
　そして彼女が囚われの姫であることも。

　退屈が原因で死んで（眠って）しまったヴィクトリカ。
　そんな彼女に一弥は
「ねぇ、ヴィクトリカ。いつか、また、二人で……。外に出かけよう。そして、また海に煌く光を見よう」
「約束だぞ」
　と目を覚ましたヴィクトリカがそう言って再び目を閉じる、というところで次回に続く。


　1、2話は随分と展開が速く感じましたが、この3話でうまくまとめた印象。
　思ったよりも悪くないです。


　一応兄妹であることも判明したので。
　ヴィクトリカのフルネームはヴィクトリカ・ド・ブロワとなります。
　兄の方はグレヴィール・ド・ブロワ。


　そして次回がGOSICKの事実上の1話。
　アブリル（偽）が登場。

　
　

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　以前の感想。
　第1話 「黒い死神は金色の妖精を見つける」
　第2話 「死者の魂が難破船をおしあげる」
　第3話 「野兎達は朝陽の下で約束をかわす」