第三の書庫

 マンガ、ラノベ、アニメ、ゲームの簡易感想を書いていこうと思っています。

遊戯王ARC-V コミック3巻 「揺れる運命の二人!」 感想

 運命の二人!!
 決闘の刻――!!


 ユーゴは遊矢の意識の中で『アダムの因子』を探る仮面の男を退けた。遊矢のアジトへ赤馬零児が現れ、目覚めた遊矢と宿命のように決闘に突入!!
 決闘中、お互いが語る記憶は何をもたらすか!? そして決闘の行方は!?


 というわけで、スケール14から19まで収録。
 これで僕は15から18までの感想がって。

 この流れはもういいですね。



 お互いに父親の意思を継いだ遊矢と零児のデュエル。

 遊勝のせいで父が死んだと主張する零児と、零王がG・O・Dに取り憑かれたために暴走が起こったと主張する遊矢。


 お互いの主張は平行線を辿るのみ。

 零児に遊矢の主張を聞かせるには、デュエルで勝つ必要がある。

 しかし、途中、EVE達の監視の目に気づいた二人はデュエルを中断。
 共闘しようと遊矢の誘いを蹴り、零児は自分の力でEVE達を倒すと去っていく。


 そしてDホイールの訓練を経て、蓮に挑む。


 という話。


 いや、まぁ、概略は個別感想で、事細かに書いていますので、今更。
 というか、この感想も書きかけだったのを、4巻発売前にUPすると、慌てて書いている状態ですしね。


 閑話休題。


 いつも通りに気になった部分を抜粋してきます。



 デュエル中断。

 まぁ、これに関しては、アレがアレでしたので、若干荒れ気味だった記憶がありますが……。

 これに関しては当然事情があったという話。
 アダムの因子を持った者同士がぶつかり合えば、当然統合の可能性が出てきてしまいますので、ここでの決着は付けられないよね的な。

 まぁ、どっかの並行世界では意味のない中断どころか、意味のない乱入と、意味のない勝利と意味のない敗北がありましたしね。


 それはさて置いた、デュエルの中身の話。


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 ダーク・アンセリオン・ドラゴン。

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 スターヴ・ヴェネミー・ドラゴン。

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 オッドアイズ・ファンタズマ・ドラゴン。


 この辺、どのタイミングでOCG化するんですかね。

 という話は置いておいても、Pエクシーズ、オーバースケールPとかも盛り上がったと思います。


 そして、これはコミック的にはだいぶ先の話になってしまうのですが……。


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 このゼロ・パラドックスどうやって超越P召喚したんですかね。
 ココノイさん気になります。

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 そして登場2回目にして、怪しさ爆発させているアイザックさん。

 僕の予想では、闇堕ちして、ラスボス手前的なキャラになると予想しているのですが、どんな結末を迎えるのか。



 そしてこのコミックを読んでいて、最大の衝撃の瞬間はコレでした。

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 誰ですの? このタツヤくん。


 

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[ 2017/10/02 21:59 ] 遊戯王 | TB(0) | CM(1)

遊戯王ARC-V スケール26 「超越決闘!」 感想

 ガン伏せから始まったアイザックと零児のデュエル。
 3ターンが終了して、お互いにライフの変動はない。

 そしてアイザックの『カタディオブトリッカー7』P召喚からの『レイ5』SSの続き。

 アイザックは伏せてあった速攻魔法『A(アディショナル)・ミラーレベル7』を発動。
 レベル7モンスターを特殊召喚した時、二枚の『A・ミラーレベル7』をデッキから墓地に送り、同名モンスター二体をデッキから特殊召喚。
 その攻撃力の合計ダメージを受ける。

 アイザックは『レイ5』二体を特殊召喚。
 しかし攻撃力は0のため、アイザックのライフに変動はなし。

 そして『レイ5』の効果。
 このカードをリリースし、このターン、モンスター一体の攻撃力を600アップ。
 それを三体分。

 これにより、『カタディオブトリッカー7』の攻撃力は1800に上昇。
 
 更に『カタディオブトリッカー7』の効果。
 一ターンに一度墓地の同盟魔法カード三枚を手札に加える。

 その効果で『A・ミラーレベル7』三枚を手札に加える。
 その上で、トラップ『カレイドスコープゲート』を発動。

 同名モンスター三体が場を離れたターン、そのモンスターと同じレベルで守備力2000以下のモンスターをデッキから特殊召喚する。

 この効果で『ミラーイマジン・マグニファイアー4』を特殊召喚。
 再び『A・ミラーレベル7』を発動し、『マグニファイアー4』を特殊召喚。

 その『マグニファイアー4』の効果。
 このカードをリリースし、このターン、モンスター一体の攻撃力を800アップする。

 それを同じく三体。

 これで『カタディオブトリッカー7』の攻撃力は4200まで上昇。


「科学者というのは皆同じだ。求めたがるのは0か100かの答えだけ。この一撃で君が消えるのか、それを試すとしよう」

「…」

 ここで更に『カタディオブトリッカー7』の効果。
 一ターンに一度選択したモンスターと戦闘する時、その攻撃力分だけ『カタディオブトリッカー7』の攻撃力はアップする。
 ここで選択するのは『ゼロ・マクスウェル』。
 これで『カタディオブトリッカー7』の攻撃力は2800上がり、7000に。

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 そして攻撃力7000の『カタディオブトリッカー7』で『ゼロ・マクスウェル』を攻撃。

 『ゼロ・マクスウェル』には戦闘で破壊されたとき、戦闘ダメージを0にする効果がある。

 なら大丈夫だと一安心の柚子だが、遊矢の表情は暗い。

「だが、そうならない事は、君もわかっている筈だ」

 そう断言するアイザック。

 その理由を遊矢が解説。

「戦闘破壊はダメージ計算の後に行われる。つまり零児のライフが0になった後に『ゼロ・マクスウェル』の効果が発動するんだ」

 要するにこの攻撃を受けたら零児の負けとなってしまう。

「これで終わりだ、赤馬零児!!」

 ここで零児はトラップ『ゼロ・ポテンシャル』を発動。
 このカードの効果で互いのプレイヤーはカードを一枚ドロー。
 そして零児が引いたカードが『DDD』だった時、戦闘ダメージは0となる。

「ほう。ここで運に身を任せるか!?」

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「いいや、それは違う! 私が立てる未来予測を運とは呼ばない!!」

 零児運命のドロー。

「私が引いたのは、『DDD』モンスター!!!」

 『ゼロ・マクスウェル』は破壊されるも、『ゼロ・ポテンシャル』の効果でダメージは0に。

「あの攻撃を守り抜くか…」

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 そう言ってアイザックは零児に目を向けた瞬間、一瞬、アダムの姿を彼の隣に幻視する。


(アダム――…。なるほど…。彼には君が力を貸しているのだったな」

 そしてアイザックは思いを馳せるのは、アダムの最後の瞬間。

(あの時の事を責めているのか、君は…?)


 これでアイザックは一枚カード伏せてエンド。
 そしてエンドフェイズに『カタディオブトリッカー7』は手札に戻る。

 続く零児のターン。

「私はライトPゾーンとレフトPゾーンにPカードをセッティング!」

 スケール4の『DDエクストラ・サーベイヤー』とスケール9の『DDスケール・サーベイヤー』。
 これでエクストラに行った『ゼロ・マクスウェル』をP召喚。

「今更ペンデュラム召喚か…。だが既に遅すぎる。私の守りを抜く事は不可能…」

「科学者のくせに、不可能を口にするお前は所詮二流…」

 それは零児が『ゼロ・ポテンシャル』でドローしたカード。
 零王が零児のために作ったというカード。

 ――父さん!! 力を借ります!!

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「来い!! 超越ペンデュラム召喚!!! 」


「(超越ペンデュラム!?) 何…!? なんだそれは!?」

 余裕を見せていたアイザックも、この予想外の召喚法には思わず動揺。

「このカードは通常召喚できず、『DDD』モンスターをペンデュラム召喚した時、自分のPSの合計がそのレベルを超えていれば特殊召喚できる!」

 ――現れろ『DDDD超次元統皇ゼロ・パラドックス』。

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「スケールを超越したペンデュラム召喚!?」


「レベル12! さっきのカードはこれか! 私のデータにはないカード!」

「ゼロ・パラドックス効果発動! 特殊召喚に成功した時、このカード以外の場のカードを全て破壊することができる!」

 これによりアイザックのPゾーンのカードも破壊され、リフレクターコンボも使うことができなくなる。

「そうはいかない! 罠発動。『魔鏡の呪い』!」

 場に『ミラーイマジン』があり、カードを破壊する効果が発動した時、その効果を無効にし、その後相手の場の全てのカードを破壊する。

 アイザックの守りを予想していた零児。
 続けてカウンター罠『ゼロ・プロテクション』を発動。

 カード効果によるカードの破壊を無効にする。
 これで『魔鏡の呪い』の破壊効果は無効。


 ここで零児は『ゼロ・マクスウェル』でダイレクトアタック。

 アイザックはこれをリフレクターコンボで躱す。

 続く『ゼロ・パラドックス』のダイレクトアタックも同様に。


 この零児の攻撃空振り二つを見た柚子が思わずこぼす。

「社長の攻撃が消滅しちゃったわ。同じ攻撃をしても無駄なのに…」

「いいや、そうじゃないよ。リフレクターコンボは強力だけど無限に使えるわけじゃない」

 と遊矢が零児の意図を説明。

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「デッキに入れられる同じカードは三枚までなんだ。今の攻撃で『ミラーイマジンリフレクター』は全てEXデッキに行った」

 だからリフレクターコンボは使えない。
 それに、零児はまだ別の狙いもあると示唆する遊矢。


「確かに私の攻撃は通らなかったが・・・。お前もこれで弾切れのようだな」

「ふむ…。それは困った。次のターンでなんとかしないとな」

「お前に次のターンはない!」

「ほう…」


 零児は『エクストラ・サーベイヤー』のP効果発動。
 一ターンに一度EXデッキにカードが置かれた時、このカードとこのカード以外のPゾーンのカードを除外して発動。
 相手のEXデッキに置かれたPカードの数だけ相手デッキからカードを除外し、『DDD』モンスター一体の攻撃力をその枚数×200アップさせもう一度の攻撃を可能にする。

 そしてアイザックのEXデッキに置かれたPカードは15枚。
 そしてアイザックの残りデッキ枚数も15枚。

 これで零児の攻撃受けてもアイザックの負け。
 かわしたとしても、次のターンでドローできず負けとなる。

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「『DDエクストラ・サーベイヤー』と『DDスケール・サーベイヤー』を除外! これでお前のデッキは『零』だ!!』


「そうくると思っていたよ」

 勝ちを確信した零児に対しても、アイザックは余裕を崩さない。

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「カウンター罠発動! 現世と境界の逆転! P効果を無効にして発動する! 自分のEXデッキのPカードを全てデッキに戻す!
 これで私のEXデッキの15枚はデッキに戻った。そしてバトルは終了し、君のモンスターの攻撃力は元に戻る」

「くっ…!」

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「私も一つ言わせてもらいたい。このデュエルで君が勝つ可能性は0だ」

 愛は勝つ!? ――というところで次回につづく。



 ガン伏せから始まったとは思えないくらいお互いに動いていますが、まだお互いにライフの変動がないってのは何気に凄いですね。

 うん、決着はワンキルで決まりそうですね。
 お互いに狙っているきらいがありますし。

 零児はそれに加えてデッキ破壊とかも狙っていましたが。

 
 でも、それも読んで、止めたアイザックは、とりあえず今回に関しては零児とそして、零児のプレーを読んだ遊矢の上を行きましたか。
 
  『現世と境界の逆転』ですか。

 まさか『現世と冥界の逆転』的なカードが出るとは。
 うん、まぁ、P効果を無効にして発動する罠カードという、わりとピンポイントなカードではありますが……。

 あれ? でも自分のP効果を無効にしてもいけるのか。
 まぁ、でも、そこまでしてEX表側表示のPカードをデッキに戻したいってことは少ないかなぁ。

 どっちかといえば、やはりハンドに回収したいですし。

 うん、やっぱり金満で貪欲な壺的なものがあればいいのだと思います。
 いや、それでも絶対に使えなそうなカードだと思いますけどね。

 ですが、この『現世と境界の逆転』はアイザックのデッキとは相性はいいですね。
 ほとんどP召喚せず、デッキからSSばっかりしているという謎Pデッキですし。


 まぁ、デュエルの方は、さて置いた物語的な話。

 と、見せかけてまだデュエルの話。

 うん、3巻での遊矢戦での零児さん。
 『ゼロ・パラドックス』を出そうとしていましたが、というか地味に出していた気もしますが……。

 出せなくない?


 あの時、零児のPスケール1と9だったはずですけど……。

 まぁ、それはさて置いた物語の話の前に。

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 零児のドローがカッコいい。

 そのうえ、「『DDD』ではない。『DDDDだ」とかね。

 ………………………………。

 いや、何か、一瞬、僕の知らないシーンを幻視してしまいましたが。

 なんか、無駄に『カウンターゲート』のシーンを思い出してしまいましたので、思わず。



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 ルールは一見複雑に見えて……云々はもうやりましたので、いいか。


 あとは、やっぱり前回語りきっていなかったアイザックの話。

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「暴走が起きたとき、アダムはすでに悟っていた…。自分でしかそれを止めることはできないと」

 この言葉の真偽まではわかりませんが、とりあえず、やっぱりアイザックが緊急停止ボタン的なものをスルーしたのは確実のようですね。

 その上で、しれっと上記のセリフを吐いたとなると、冥途の土産の話もどこまで信用していいものか、となってきます。

 もっと言うなら、僕が疑うのはあの、独白の中身ほぼ全部です。
 もちろん100%でっち上げの話だったという疑惑を持っているわけではないですが。

 ざっくり言うなら。

 まず、アダムが実験をやめなかったのは、アイザックが唆したから。

 で、「君は勘違いをしている。我々の目的はG・O・Dの覚醒ではない。アダムを探すことだ」というのも、この『我々』はEVEのことを指していて、我々(自分=アイザック)を除く的なニュアンスを含んでいるのではないかと。

 端的に言って、アイザックは普通にG・O・Dの覚醒を企てているような気がするんですよね。


 まぁ、ここまでくると、ちょっと穿った見方をし過ぎという気もしますけどね、我ながら……。
 

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[ 2017/10/02 21:57 ] 遊戯王 | TB(0) | CM(0)

ベイビーステップ #450 「チーム」 感想

 デーマン候補として、出会ったばかりの室賀さんをスカウトするエーちゃん。


「テニスの情報戦略ってテニスの試合の情報を集めて戦略を立てるってことですよね」

 しかし、当の室賀さん本人は寝耳に水の出来事だけに、事態の把握ができていない。


「もちろん今日、僕は身体能力の弱点克服のために、身体やその機能を情報化しに来たんですけど、テニスの戦略もコート上でいろいろ情報化して分析してアイデアをださなきゃならなくて。
 僕自身、そっちが強みなのもあって、そのサポートしてくれる人を探してるんです」

「ヘー・・・・テニスもビッグデータの時代なんですね」

 ビッグデータというのは、テニスで言うなら球の速度とか落下点などの項目を数値化して、それを得た巨大な情報を戦略に使うこと。
 この手段は既にビジネスの世界でも用いられている。


 折角の誘いだが、室賀さんはテニス未経験ということで、二の足を踏んでいるようだが、エーちゃんは、それは大丈夫だと。
 むしろ欲しいのは客観的で正確な数値なので、先入観に捉われない発想をもった人物を探していたと。

「なるほど・・・・。情報の中から真実を見つけるのは面白い作業なので、興味はありますね」

「情報から真実・・?」

「物事は数字にすると見えていない真実が見えてくることがあるんです。
 高木君も身体能力を数値化してはじめて陸上長距離向きだという真実がわかりました。本人はテニスに目標と拘りがあったようですが、私が勧めた彼の新しい挑戦はそれを上回ってくれました」

 こういう研究の成果を役立てたいと思っているというのが室賀さんの考え。
 そしてエーちゃんの餡は、まさにそれを役立てる機会そのもの。

「テニスでも試合中は気付かなかったけど、後でノートを見て気づかされることがよくあるんです。そういう真実を見つけて欲しいんです・・・・。もちろん資金は出しますし、海外に行けるものお得かと」

「資金・・・・て、仕事なんですか? しかも海外って・・・・。どこですか?」

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「僕はプロなので仕事です。海外はスケジュール次第ですが、世界中あらゆる所に行けるかと・・」

「!」

 思わぬ情報に、室賀さんの表情が変わる。


「もちろん室賀さんはまだ学生なので、できることは限られるとは思いますが、もし興味があればですけど相談に乗ってください。また来週来た時にお話ししましょう」

 悩む室賀さん。
 というのも、まだエーちゃんの話す内容がまだしっくりきてないので、テニスノートを借りた上で考えることに。

 そしてエーちゃんは10冊ほどのノートを室賀さんに貸して、内容を説明。
 そして連絡先を交換。

「では、ありがとうございました! またよろしくお願いします!」

 これでやるべきことを終え、帰ろうとするエーちゃん。

 と、そこに一通りの検査を終えた高木が。

「へー・・・・。しかしお前も人雇えるくらい、しっかりプロやってんだな」

「え・・いや・・まだ、これからって感じだけど・・・・。あ!」

 と、そこでクリシュナとの試合を思い出したエーちゃん。

「そういえば、この前チャレンジャー決勝のマッチポイントで・・・・、高木君との試合を思い出して勝てたんだ」

「はぁ?」

「ありがとう! 陸上頑張ってね! 失礼しました!」


「よくわかんねえけど、あの時の俺のテニスが役に立ったなら、よかった・・・・かな」

 いきなりお礼だけ言われて、疑問符を浮かべる高木だが、最後にそんな独白を。


 そして翌週。
 コーチ候補の一人だと青井コーチがSTCに連れてきた人物。

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 彼はエディ・ホールマンコーチ。
 青井コーチが現役の頃短い期間ながらお世話になったコーチで、現在はドイツにある多くのテニスコーチが所属する事務所の一員だという。

 とはいうものの、青井コーチも怪我した時から連絡を取っておらず、コーチになっていたことも知らなかったと、鋭い眼光で青井コーチを睨み付ける。


「初めまして。丸尾栄一郎です。プロ1年目です・・・・。えっと・・・・」

「リュウヘイから話は聞いてる。君からもいろいろ聞きたいが、まずはありのままの君のプレーと練習環境を見てから、俺の意見を言いたい。お互いを知りあうには、それが一番早いと思うからね」

 自分のことを知ってもらう。
 それならと、慶稜チャレンジャーでのエーちゃんの試合のノートと映像をもとに、室賀さんが特徴を数値で分析した情報がPC上で完成している。

 第1サーブの平均球速、確率、球種の分布にコースの打ち分け。
 それが第2サーブのものも同様に。

 そしてストロークのフォアバック比率、それぞれの回転数、落下点の分布、攻撃的ショットの比率、成功確率。
 通常ショットのものも。
 それぞれのコース別の数値も。

 さらに守備位置別の情報も揃っている。

 するとエディコーチはエーちゃんから、ノートPCを仮、早速内容を確認。

「いい人なんだぜ。顔は怖いけど。俺はあの人の言うことあまり聞かず、勝手に焦って怪我しちまったけど、今思えば、あの時・・・・と思うことがたくさんあるよ。コーチとしては知識も人脈も実績も充分だし、日本人への理解も熱意もある立派な人だ。ただドライで合理主義者で、ちょっと愛想がないけどな」

 と、エディコーチが情報に夢中になっているのを良いことに、青井コーチは自身のエディコーチへの心証をエーちゃんに語る。

 そして、一通り情報に目を通したエディコーチ。

「すばらしい情報だ。君を見る前に君が見えたようだよ。いや、一度見ただけで、ここまで理解はできないから、見る以上に君を知れたかもしれない。その身体だし、器用に何でもこなせる特性を活かして、戦術で勝負してきたが、思ったよりフォアは攻撃的だがミスが多く、バックが安定的だが、攻められているのがわかる。ここはポイントかもしれない」

 この情報によって相互理解は早まり、エディコーチの指摘の鋭さも光る。

 この情報は更新する度に見せてくれと。


「よし・・・・。じゃあ本題だが、マルオの目標は?」

「直近の目標は1年以内に世界ツアーデビューです。それを達成したら、そこから1年以内にグランドスラム本戦出場が目標です」

「具体的な即答・・・・いいね。いっそう君のテニスが見たくなった」


 そして、エディコーチはエーちゃんと契約。
 1年の内、一定期間のコーチと海外遠征に付き添ってもらう契約。
 コーチを受けられる期間は年間で3週間足らずだが、それでも充分な役割を果たしてくれるはずだと。
 何より、今のエーちゃんにとって、世界ツアーの出場とコーチ経験がある人物の存在は大きい。

 元プロ選手のエディコーチは技術、戦術、身体能力以外にもプロ意識など精神面もサポートしてもらい。
 室賀さんにはトレーニングの効率化と、戦術立案用の情報収集を担当しらもらう。

 そうなると残りの懸案はレベルの高い練習相手の確保。
 これは今まで通り、自分の経験を活かして、自力で何とかするしかない。

 というわけで、タクマさんや山口さんなど日本トップクラスの選手の練習相手として自分を売り込み。
 更には池の友達のミラー、その友達の世界120位台の人物が来日するということで、練習相手に立候補したりと。
 何とか世界で通用するコート外の耐性を確保しながらレベルアップをはかって、次の試合に備えた。

 ATP250以上の予選に確実に出るには、まだ世界ラングが足りない。
 だからこそ、秋から冬にかけて、出られる下部大会がアジア近郊に多いこともあり、来年春以降欧米遠征に行くことを前提に、資金温存して下部大会で勝ってランキングを上げるスケジュールを立てた。

 試合会場が比較的近場ということもあり、室賀さんには都合がつく限り帯同してもらった。

 自分の試合の時間以外は室賀さんと情報収集をしながら、ポイントの指示。
 そして自分の試合では、室賀さんに映像を取ってもらいながらの情報収集。

 この下部大会では、なかなか優勝とまではいかないが、慶稜チャレンジャー以来、明らかに勝てるようになったという実感を得ることに。

 そして迎えた10月は全日本選手権。
 この時、エーちゃんは日本ランキングが15まで上昇し、本選にストレートイン。

 13シードに。

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 今大会、池は不参加ながら、ここ最近出場していなかった日本3位の河野さんが出場し、話題の大会となった。

 そしてエーちゃん、その河野さんと準々決勝で対戦。

 結果は3-6、6ー7。
 第2セットは追い詰めたものの、ストレート負け。

 ベスト8止まりだが、納得のいく試合だった。

 その後はシーズンオフとなる12月に入り、肉体改造にかなりの時間を費やすことに。

 そしてクリスマスには、なっちゃんからのTV電話があったりと。


 そして年末、慶稜チャレンジャー後、400位だった世界ランキングは351位まで上昇。
 日本らキングは14位と、飛躍の年となった。

 そして年が明け、プロ2年目の春が始まる。

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 そしてエーちゃんが足を運んだのは、デ杯、日本vsアルゼンチンの会場――というところで次回<#451 日本の戦い>につづく。


 データマンの室賀さんといい、エディコーチといい、エーちゃんのチームは意外とすんなり結成されましたね。

 そして巻きで進む全日本選手権。

 何気に情報量は多いんですけどね。

 緒方が宣言通り出場していたりとか。

 恐らくエーちゃんに負けて以来、渡邊さんへのアドバイスを欠かさなかったであろう浅野さんとか。

 意外と仲の良さそうなタクマさんと難波江とか。
 この辺は、次回のデ杯での話に絡んできそうですが。


 あとは、清水さんが美人になったとか。


 個人的には、ドロー表とエーちゃん以外の結果がどうなってるのか見てみたかったですけど。

 

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[ 2017/10/02 21:56 ] ベイビーステップ | TB(0) | CM(0)

ベイビーステップ #449 「データマン」 感想

 世界ツアーに向けたチーム丸尾。
 そのコーチを青井コーチが専任で――そう期待するエーちゃんだが。

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 青井コーチはSTCでジュニアのAコートも見なければならないため、それは無理。

 それにこれからのエーちゃんに必要なのは、世界ツアーに精通したコーチ。
 青井コーチはエーちゃんが日本にいる時なら、協力は惜しまないが、世界での戦いのサポートは俺じゃない方がいいと。

 青井コーチもそういう人物にアテがあるため、当たってみるとのこと。
 そしてエーちゃんに必要なサポート要員は、コーチとトレーナー。
 それ以外に、あまり一般的ではない情報収集をしてくれる人物。


 そして情報収集ということで、自分のタイプの似た難波江に電話で話を聞いてみることに。

「つまりデータマンてことか・・・・。面白いね」

 という難波江だが、試合中はエーちゃん程情報を使わないということで、その辺はコーチに任せているのだと。

 その上で、その辺のことなら、浅野さんに相談してみたらとアドバイス。
 そして日本代表Bチーム入りしている難波江の場合は、基本的にコーチとトレーナーと3人で遠征に行っていると。
 そして日本代表からNTCのコーチやトレーナーを手配してもらっていると。

 その好待遇に、驚くエーちゃん。
 そんなエーちゃんもチャレンジャーで勝った以上、Bチームの話が来てもおかしくないのだが、まだその話は来ていない。

 しかし、難波江も日本代表が全員が全試合にコーチやトレーナーがついてくるわけではないということで、近いうちに自分のチームが必要になると。

 と、そんなことを話していると、エーちゃんの携帯に別口の着信が。
 ということで、難波江との電話はここまで。

 着信の相手は、難波江の話にも出た浅野さん。
 その本題は日本代表Bチーム入りの件。

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 チャレンジャーで勝ったとはいえ、やはりすぐにというワケにはいかなかったと。
 来年一年間の成績を見て決めるという決定になったという話。

 わずかに気落ちするエーちゃんだが、すぐに気持ちは切り替わる。

「でも・・・・ありがとうございます! 1年頑張れば可能性があるって聞けただけでもよかったです」

 浅野さんは、すぐにでもサポートするべきだと監督たちに言ったのだが、結局聞き届けられず。

「他に何かできることがあったら言ってね!」

 そんな浅野さんの言葉は渡りに船。

 早速デーマンのことを相談することに。

「直接的な助けになるかはわからないけど、NTCは大学の研究機関と共同でいろんなデータを取ることで能力の向上をはかってるんだ。自分のトレーニングの成果を数値で見えるようにしてくれる研究機関があったね・・・・。そこは紹介したいな」

 その大学をエーちゃん向きの場所として紹介してくれた浅野さん。


 後日、早速エーちゃんの浅野さんの紹介で、日本スポーツ大学の測定室を訪ねることに。
 そこでは体育学部上代教授が出迎えてくる。

 様々な計測器があるということで、興味津々といった様子のエーちゃん。
 と、そこで上代教授が、ここではトレーニング成果の可視化という研究をしているのだと説明。

 即ち、今自分がどんな身体をしているのかを、色々な装置で正確に数値化していく。
 そして理想とするパフォーマンスを最速で実現させるために、身体のどの部分をどのくらい鍛えればいいのか、その数値を元に割り出していくのだと。

 上代教授の説明を慌てて、ノートに取っていくエーちゃん。

 だが、ここで上代教授に来客が。
 それは力士。
 彼が先約ということで、エーちゃんの件は研究室の室賀さんに引き継がれることに。

 すると、エーちゃんはパンツ一丁になって、レントゲン室のような場所で、身体の形をスキャン。

 今度はコールドスリープでもするようなカプセルに入り、身体の質量、体脂肪量、除脂肪体重などを計測。

 これで、エーちゃんの身体を数値化完了。

「この数値化したものをどうするんですか?」

 計測が終わり、着替えたエーちゃんは早速質問。

「それでしたら、まず、あなたがどういうテニス選手かを聞いてもいいですか?」

「え! あ・・・・はい・・。ええと・・・簡単に言えば戦術を武器に戦ってるタイプタイプだと思っています・・・・。本来テニスはもっと身体能力がある方が有利ではあるんですが」

「なるほど。・・・・では体の形と質量は数値化できましたので、機能も数値化して確かめてみます」

 機能とは、身体に備わった力やスピードや持久力。
 エーちゃんが言うところの身体能力。

 人はそれぞれ違う形と質量の身体に違う機能を持っている。
 そして、それぞれのスポーツにも、向いた形と質量、機能がある。

 例えば、今来ている力士。
 彼は当然フルマラソンは苦手となるが、土俵の上ではかなりの機能を発揮する。

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 そういったように、この研究所では各競技からトップアスリートの身体と機能の数値を集めているので、その理想の数値が想定できている。
 それと自分の数値を比較すれば、何が足りなくて、どういうトレーニングをすればいいのかがわかる。
 また逆に現状の身体が、どんな競技に向いているかもわかる。

 自分と理想の身体と機能が数値でわかるため、何をどのくらいやるべきかが数値でわかるのだと。

「そういえば最近調べた数値が長距離走に向いていて、そっちに転向したテニス選手がいましたね」

 と室賀さん。

 感心するエーちゃんだが、今度はエーちゃんの機能部分を計測して数値化することに。

 脚力や、ランニングマシーンを使っての酸素量、そして実際のテニスの動きなどをほぼ一日がかりで計測。

「これで丸尾くんによって生み出される力、反応速度、心肺機能、スイングスピード、球速、玉の回転数などが数値化できました。

 早速エーちゃんのデータを打ち出しす室賀さん。
 すると徐々に熱が入っていって、自分の世界に入り込む。

「あの・・・・数値の結果は・・・・」

「『やりがいある』・・・・といった感じですかね」

「え?」

「じゃあ丸尾くん専用のトレーニングメニューを作ってみるので、来週取りに来てください」

「!!」

 ということで、定期的に来てデータを取ることを約束に、トレーニングメニューを組んでもらえることに。

 やれるトレーニングは全てやらなければと考えたエーちゃんだったが、これなら必要で理想的なトレーニングだけができそうだと表情を輝かせ、内心で浅野さんにお礼を。

 と、そこに次なる来客が。

 それはエーちゃんも知る人物。

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 ――高木朔夜。
 しかも陸上のユニフォーム姿で。

「ゲ・・・・丸尾かよ」

「なんで、ここに・・。っていうかそのカッコは・・・・?」

「いや、だって俺この大学だし・・・・」

 先ほど室賀さんがいったテニスから長距離へ転向したというのが、高木なのだと。

 トレーニング量で難波江に負けまいと、ずっと走っていたこともあり、向いている身体だと言われたのだと。

「またイチからやり直さなきゃなんねぇけど、まぁ・・」

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「のびのびやれてるきはするわ」

 と高木自身は意外とサッパリしている。


 そしてお互いの近況確認。

「そんでお前はどうしてここに?」

「浅野さんに面白い研究所があるからって勧められて・・・・」

「浅野って浅野芯?」

「そう、実は最初は今後情報収集を手伝ってもらうデータマンはいないかって相談してたんだけど・・・・」

「お前あのすげえノートがあんのに、さらに人を使って情報収集すんのかよ」

 と、ここでノートで情報収集というキーワードに興味を示したのが室賀さん。

「へー・・・・すごい情報量ですね・・・・。テニスの情報はこれで足りるんですか?」

 エーちゃんノートを見て、そんな感想を抱く室賀さん。

 するとエーちゃん。

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「それも相談できればしたいんですけど・・・・。あのー、テニスの情報戦略とかには興味ないですかね?」

 すかさず勧誘活動を開始――というところで次回<#450 チーム>につづく。


 案の定というか、何と言うか、青井コーチは専任のコーチにはなりませんでしたか。
 まぁ、この辺は、三浦コーチに頼み込んだタクマさんの方が例外的なものですからね。

 納得はできます。


 そしてエーちゃんの日本代表Bチーム入りは、惜しくもなりませんでした。
 この辺は難しいところなんでしょうね、きっと。

 読者視点的にエーちゃんを追いかけている。
 または浅野さんのように、慶陵チャレンジャーの試合を見て、その成長っぷりを確信する。

 そういったものがなければ、全日本選手権、そして慶陵チャレンジャーと散発的に結果を出しただけのルーキーと言われてしまえば、それまでですからね。

 また、浅野さんの進言も、浅野さんがエーちゃんに甘いのは、ひょっとしたらウィンブルドンの一件で周知の事実でしょうし。
 その辺を鑑みれば、監督達もエーちゃんには期待はしていると思います。

 だからこそ、厳しい目をもっとエーちゃんを見定めようとしているのかもしれません。
 安易に日本代表に入れて恵まれた環境に身を置かせるより、そのほうがいいという判断がなされたのかも。

 特に門馬さんなんかは、そういう考え方をしていそうですし、監督にそう進言していても不思議はないです。


 身体と身体能力を数値化。
 これはちょっと専門的な話ですので、あまり深くは突っ込みませんが。

 ですが、こういうのを数値化できるって、ゲーム的でちょっとやりがいが出ますよね。
 こう、身体の成長を実感するよりも、数値で表したほうがわかりやすいというか、なんというか。


 そしてまさかの高木再登場。
 難波江の登場の陰に、高木あり。

 まぁ、まさか陸上長距離に転向しているとは思いもしませんでしたが。
 ですが、本人が納得しているのなら、こういう選択肢もありなのかなぁと。

 本人は意外とサバサバしていますからね。
 この辺は、僕はエーちゃんと同じような心境かなぁ。

 なんか、ちょっと寂しい的な?

 いい奴というわけでもなく、特別なライバルというわけでもないのですが、何だか憎めないシニカルなキャラでしたので。
 そして何より、先のクリシュナ戦含め、大活躍のクイックサーブを盗んだ相手でもありますからね。

 色々と感慨深いものもあったり。


 まぁ、あとは一つ。

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 いきなり勧誘されて「え? 何言っちゃってんの、この子?」的な室賀さんの表情が個人的にツボでした。


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[ 2017/10/02 21:54 ] ベイビーステップ | TB(0) | CM(0)

ベイビーステップ #448 「インパクト」 感想

(プロになってから、どうしても2回戦までしか勝てなかった・・・・。
 半年くらい停滞してたけど・・・・。
 ついにやった!)

 コートに倒れこみながらも、会心のガッツポーズのエーちゃん。

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 予選からいきなりの優勝という快挙に、会場も大盛り上がり。

 と、そこで握手のために、ネットまで来ているクリシュナに気づいて、エーちゃんも慌てて飛び起き、駆け寄る。

 厳しい表情だったクリシュナも、握手の際には笑顔に。

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「優勝おめでとう、マルオ!」

「あ・・・・ありがとう!」


 この快挙に、大喜びの青井コーチと両親。
 そして、大林相手にドヤ顔の諭吉と。

 そしてこの試合の記事の要点をまとめる宮本記者。

 二人ともまだ身体は成長しきっていない。
 その分、頭を使うことで強くなってきた。
 だからこそ、見応えのある戦術の読み合いだったと。

 エーちゃんは、自分の守備位置で戦えなくなって、後退を強いられた。
 それでも門馬さんが指摘していた『逃げ』ではなく、後ろからの『狙撃』ともいえる戦術を見せた。
 それが前半で封じられた武器であるダウンザラインを再び機能させることにもなった。

 テニス選手のレベルはクリシュナの方が上だったかもしれないが、それ故に逃げず立ち向かったエーちゃんの選択が功を奏したと。


 それでも最後の最後まで、どちらが勝ってもおかしくなかった。
 クリシュナも明晰な頭脳と高い技術でエーちゃんを封じ込めた。

 その状況で、タイブレークの5-5、エーちゃんが後手後手に回りながらも、意地だけで奪い取ったポイント。
 あれはそれまでと違う意味を持つポイントだった。

 そして最後のクイックサーブ。
 されだけお互いが、ストロークの読み合いに終始していた中で、あれがでる発想力と思い切り。

 最後に勝負を決めた意地と発想力は、プロとしての勝ちへの執念の違いなのかもしれないと。

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 慣れない優勝の表彰に戸惑うエーちゃんだが、最後は堂々とした様子で。

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 そして、その後、エーちゃんノートを挟み、先ほどの試合の検討をするエーちゃんとクリシュナ。

 クリシュナの記憶力もあり、検討は青井コーチが呆れるほど長時間に及ぶ。

 そんな二人の様子に、両親はエーちゃんをフロリダへ行かせたことを、今更ながらに良かったと。


 そして検討は最重要ポイントへ。

「最後のクイックサーブはいつから頭にあったの・・・・? あんなの隠してて、あそこで出すってスゴくない?」

「いや・・・・隠してたんじゃなくて、あの時、思いついたんだよ・・・・。ずっと前に苦しい試合で使って助かった経験があって・・・・」

「ふーん・・・・。それにしてもアレができる思いつきと、図太さは見習いたいな」

 と、ここでタイムアップ。

 検討はそこで終わり、帰ろうとするクリシュナ。
 と、そこで、エーちゃんは気になっていた、クリシュナの進路について尋ねることに。

「そうだ・・・・。クリシュナは大学に行くって聞いたけど、まだプロにはならないの?」

「いずれ必ずなるよ・・・・。でも、とりあえず大学に入るのが先かな・・・・」

「そうなんだ。テニス選手と経営者って全然違うことを両方やっていくのって大変じゃないの?」

「僕にとってテニスと経営はそこまで別の分野ってわけでもないんだよね」

「は?」

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「僕の夢はね・・・・。故郷に国内最大のスポーツ施設を作って、最終的に、そこでグランドスラムの試合を開催して、そこで勝つことなんだ」

「え・・・・? グランドスラムを、自分で開催して、自分で・・・・勝つの?」

 余りに壮大な夢に思わず茫然といった体のエーちゃん。

「4大大会が5大大会に・・・・するだけじゃなくて、出るの? そんなことできるの!?」

「一番歴史の新しい全豪がオープン化してもう50年経ってるんだよ? 今、世界は5年経てば違う世界になってるし、テニス界も変わるよ」

 あっさりと言ってのけるクリシュナに、もうエーちゃんは言葉を失う。


「すごい夢を持って。・・・・すごいこと考えるんだね」

「マルオだって他人事じゃないよ? 国別対抗戦も開催期間やセット数が変わるって話もあるし、21歳以下のツアーファイナルを作るって話もある。テニス界もどんどん変化してるんだ。
 その中心はやっぱり僕たち選手だよ。
 僕は他の選手からの視点を大事にしたいから、いろいろ教えてね」


 そして今度こそ去っていくクリシュナ。


 そしてクリシュナの夢を知った、エーちゃん。
 なら自分の見据える先はと考える。

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 そしてアメリカに到着したなっちゃん。
 エーちゃんからの優勝の報告を聞き、人目をはばからずガッツポーズ。


 このチャレンジャーの優勝でエーちゃんの世界ランキングは407位、日本ランキングは17位に大きく跳ね上がる。
 このニュースは背本テニス界にも響き渡り、エーちゃんの周囲がにわかに騒がしくなり始める。


 既に契約しているプリンスからは来年以降の話が。

 ウェアを支給してもらっているエレッセからは複数年専属選手契約の申し出が。

 そして初めての海外遠征の資金を援助してくれたハレオからも、正式な専属契約のオファーが届いた。


 これらの契約によって、来年1年間、海外を回れる資金の目処が立ちそうということで、想定より早く次のステージに行けそうと青井コーチ。

 ただ、今回のチャンジャーで優勝できてよかった反面、世界ツアーのスタートラインに立つ難しさも実感したというエーちゃん。

 もしATP250の予選に出られても、本選に出場しなければ、世界ツアー出場とは言えない。
 
 ATP250は、今回の本選で戦った強豪と同レベルの選手が予選からどんどん出てくる。
 今回は場所が日本で知っている選手が相手で、情報はあったのに大苦戦。

 つまり世界ツアーは行ったこともない場所で情報もない強豪たちに勝ち続けられなければ出られない。
 そう考えるまだ自分がスタートラインに立てているかも怪しいと。

 これ以上のレベルの高いで戦い続けるなら、これまで以上に身体面、技術面、精神面、戦略面全てを、総合的にアップさせる必要がある。
 当然、情報収集もできる限りはやっていかなきゃいけない。
 でも、海外遠征だと多くの知らない選手の情報を短期間で大量に集めつ必要がある。

 こうなってくるとエーちゃんがノートでリサーチしているだけでは、情報が不足してしまう。
 特にノートの情報不足はエーちゃんにとって死活問題となる。

 また身体面や精神面の心配もある。
 今回は場所が日本で青井コーチがケアをしてくれたり、準備してくれたから、苦しかった時を乗り越えることができた。

 しかし、これが一人で海外となると、移動して食事して練習してと、コートに立つまでにやる事が多すぎる。
 もし、エーちゃんの練習や身体を見てくれる人や、事前に相手の情報収集や分析をしてくれるひとがいたら。

 身体面、精神面、できれば技術や戦略をサポートしてくれる人が近くにいてくれたらと。
 そう感じてしまうエーちゃん。

 それを聞いた青井コーチは、もうそういう時期だと納得。

「やっといろんな企業がサポートしてくれるって言ってんだし、そういう人を探すしかねぇんじゃねぇか?」

「探すって・・・・。サポートメンバー・・・・。つまりチームを作るってことですよね」

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「そうだよ。お前に必要で、できないことを頼める専門家を集めて作っていくってことだ・・・・。世界ツアーに向けたチーム丸尾をな」


 世界に向けて本格始動――というところで次回につづく。



 エーちゃん優勝おめでとう!!

 の一言ですね。

 プロになって初。
 キャリアを通じてもSTCカップに続く二度目。

 それだけに優勝セレモニーで戸惑った表情のエーちゃんが、初々しくていいです。


 それはさて置いた、エーちゃんとクリシュナの試合後の検討の話。
 コレ、実際に仲のいい選手とかならやるのか、どうなのか、テニス未経験の僕には判断がつかないところなのですが……。

 うん、完全に将棋なんかの感想戦になっていますよね。
 なにせ、エーちゃんノートという棋譜も存在しているわけですし。

 こういうことをやって一番エーちゃんと議論が白熱するのが恐らくクリシュナなんじゃないですかね?

 例えば難波江なんかでは感性が近すぎて意外と淡白になってしまいそうですし、逆になっちゃんみたいな感覚派ですと、エーちゃんの理解が追いつく前に話が終わってしまいそうです。

 まぁ、僕の中のイメージですが。

 意外と表面に出さない負けず嫌いで、お互いをリスペクトしあっている二人ということで、議論も白熱しあったのではないのかなぁと。

 今回は負けたクリシュナが質問攻めだったのかもしれませんが、別の大会で結果が変われば、今度はエーちゃんが質問攻めにしそうな気もしますし。


 これもさて置き、エーちゃんの優勝の一報を知ったなっちゃんの反応が可愛かったです。


 そしていよいよ結果を出したエーちゃんに対するレスポンス。
 テノヒラクルーにも見えますが、まぁ、プロである以上、結果を出してナンボですからね。
 仕方がないのかなぁと。

 そしていよいよ結成されるチーム丸尾。
 まぁ、何というか、この辺は個人競技故の珍しさがあるのかなぁと。

 スタッフを自分で選んで雇うって感じでしょうからね。

 そしてエーちゃんの最初のサポートメンバーは――次回サブタイ通りなら『データマン』を。
 エーちゃんの生命線の情報をサポートする係は超重要なポジションですからね。

 さてさて、どんな人物なのか。
 次回が楽しみです。



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[ 2017/10/02 21:53 ] ベイビーステップ | TB(0) | CM(0)
プロフィール

ココノイ

Author:ココノイ
サブPCが逝くまでサブブログとして継続中。
たまに一気に更新することがあったり、なかったり。

気まぐれでコピペと見せかけて……。

最近購入しているコミック誌とか
まぁ、買っているからといって、その雑誌の感想を書いているとも限らないわけですが……。
一応その雑誌に載っている漫画の感想はある程度書きたいなぁと思っていたりするのです。
週刊少年ジャンプ
週刊少年マガジン
週刊少年サンデー
月刊コミック電撃大王
月刊ヤングエース
月刊タイムきらら
月刊ヒーローズ

この辺に連載されているものは時々何かの話のネタにしたり、しなかったり。
適当な一言
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